県体協、栄養指導に注力 国体選手、食に弱点
愛媛国体の開催まで1年を切り、県体育協会のスポーツ医科学委員会が競技力向上のため県内選手への栄養指導に力を注いでいる。選手の間で食の効果が十分理解されておらず、スタミナに直結する栄養素が不足しているケースもあり、委員会の危機感は強い。公認スポーツ栄養士が各競技の練習場を回って、選手らに直接アドバイスしている。
「体を早く回復させるため、練習後はできるだけすぐに夕食を取ってください」。2016年12月17日、今治市高橋ふれあいの丘の市営スポーツパーク。ソフトテニス成年男子の選手や指導者ら約10人に、公認スポーツ栄養士の兵頭よし子さん(58)が熱心に語り掛けた。「理想は30分以内。食事が難しければ、消化吸収の早いおにぎりやバナナをつまむだけでも違います」
1人暮らしで料理が苦手と悩みを打ち明ける選手には、コンビニの活用を勧めた。「栄養が偏ると思っていた」と意外そうな表情をする選手。兵頭さんは「お弁当にサラダを付けたり、一緒に牛乳を飲んだりすれば大丈夫。24時間開いているコンビニを味方に付けて」と励ました。